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国民年金や厚生年金などの「公的年金」や確定拠出年金(DC)などの「私的年金」、障害年金、社長の年金戦略などの年金エキスパートです。併せて企業戦略・防衛に即した退職金制度設計や就業規則の見直しを得意としています。

障害年金の制度をご存知ですか?

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 「年金」と言えば原則65歳以上になったときに受け取ることができる老齢年金が真っ先に思い浮かびますが、「障害」を原因とする年金も制度化されています。

 病気やけがによって生活や仕事などが制限されるようになった場合、65歳に達していない若い世代の人であっても障害年金を受け取ることができます。

 障害年金には、「障害基礎年金」「障害厚生年金」があります。一定の障害状態になった場合、病気やけがで初めて医師等(医師や歯科医師)の診療を受けたときに「国民年金」に加入していたケースは「障害基礎年金」、厚生年金に加入していたケースは「障害厚生年金」の請求ができます。(要件に当てはまれば両方もらえる(併給)ケースもあります。)

 なお、障害厚生年金に該当する状態(3級)よりも軽い障害が残ったときは、障害手当金(一時金)を受け取ることができる制度もあります。

【参考】日本年金機構HP「障害年金

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障害年金を受けるための3つの要件

 障害年金を受けるためには「3つの要件」をすべてクリアしなければいけません。 

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 では、具体的にそれぞれの要件を見ていきましょう。

 

 

初診日が被保険者期間等にあること

 実務上、一番困難を伴うのは「初診日がいつか」を確定することです。

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 例えば交通事故で身体的な障害を負った場合の初診日は容易に確定できます。交通事故が発生した日に国民年金保険の被保険者であれば障害基礎年金が、サラリーマンなど厚生年金保険の被保険者であれば障害厚生年金(2階部分)と障害基礎年金(1階部分)の対象(障害の状態による)になりますし、保険料納付要件もすぐに判定ができます。

 しかし、精神的な障害の場合は、数年や十数年かけて悪化することが多いので、初めて医師や歯科医師の診療を受けた日を探し出すのがとても困難になります。

 なぜならカルテは法律上は5年間保存すればいいことになっていますので、5年以上経つと医師等から初診日を証明する診断書を入手することが困難になるからです。

 ただし、初診日から時間が経過しているからといってすぐに諦める必要はありません。その他の方法で事実を証明できないのか、専門家にきちんと相談することが大切です。

 

初診時の医療機関による証明がない場合の取扱い

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20歳前に初診日がある方へ 2019年2月1日から、初診日を証明する手続きが緩和されました

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【出典】日本年金機構障害年金制度について(障害年金を請求するお客様へ)

 

保険料の納付要件を満たしていること

 保険料納付要件の原則は「初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が3分の2以上あること」です。

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 「初診日の前日」において保険料の納付状況を確認するのは、事故発生の日に駆け込みで過去の分の納付を認めないためです。

 また、「初診日の属する月の前々月まで」で判定するのは、毎月の保険料納付期限が翌月末日までだからです。つまり、上の例ですと9月の初診日に8月分の納付期限がまだきていないため7月分までで判定をするということです。

 なお、20歳の誕生日の翌月など加入直後に傷病発生(初診日)した場合は納付要件が問われません。

 

20歳前傷病による障害基礎年金

 さて、原則があれば例外もあります。

 その1つ目は、年金制度未加入の20歳前の期間に初診日がある場合です。

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 20歳前傷病による障害基礎年金は、「保険料を払っている人が保険事故発生に伴い保険金を受け取る」という保険理論に沿ったものではありません。「公助」の考え方によるものです。法律の名称も「厚生年金保険法」に対し「国民年金法」と「保険」が入らないのもこのためだそうです。

 20歳前傷病による障害基礎年金はある意味特殊な給付になるので、日本に住所を有しないときや所得が多い年などは支給停止(要件に該当しなくなれば復活)になるルールがあります。

 

初診日が2026(令和8)年4月1日前&65歳未満の場合

 次に、2つ目の特例です。

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 一応、期間限定の措置なのですが、延長が何回も重ねられています。

 

 

 一定の障害の状態にあること

 障害年金が支給される障害の状態に応じて、法令により障害の程度が定められています。なお、身体障害者手帳の等級とは異なりますのでご注意ください

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  1. 障害認定日に障害の状態が法令で定める障害の程度(障害基礎年金は1級・2級、障害厚生年金は1級~3級)に該当すること
  2. 障害認定日後に障害の程度が増進し、65歳になるまでに障害の状態が法令で定められた状態に該当すること

 

障害認定日:障害の状態を定める日のことで、

その障害の原因となった病気やけがについての初診日から1年6か月をすぎた日

  または

1年6か月以内にその病気やけがが治った場合(症状が固定した場合)はその日

 

 

障害年金の金額

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 報酬比例年金額=A+B

A:平成15年3月以前の加入期間の金額

平均標準報酬月額(平成15年3月以前の標準報酬月額の総額を平成15年3月以前の加入期間で割って得た額)× 7.125/1,000 × 平成15年3月以前の加入期間の月数

B:平成15年4月以降の加入期間の金額

平均標準報酬額(平成15年4月以降の標準報酬月額と標準賞与額の総額を平成15年4月以降の加入期間で割って得た額)× 5.481/1,000 × 平成15年4月以降の加入期間の月数

 

 なお、加入期間の合計が300月(25年)未満の場合は300月とみなして計算します。

 また、障害認定日がある月後(=翌月以後)の加入期間は、年金額計算の基礎となりません。

 

 

年金請求手続きの案内

障害年金の請求手続きから支給まで

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【出典】政府広報オンライン

障害年金の制度をご存じですか?がんや糖尿病、心疾患、呼吸器疾患など内部疾患の方も対象です

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【出典】日本年金機構「年金請求書提出までの流れ

 

【国民年金】障害基礎年金の請求手続き

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【出典】日本年金機構障害基礎年金の請求手続きのご案内

 

【厚生年金】障害厚生年金の請求手続き

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【出典】日本年金機構障害厚生年金の請求手続きのご案内

 

 

 

 

 

 

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