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紙のカレンダーは要注意 2021年(令和3年)の祝日は移動しています

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  オリンピックの開催に向けて、2021年(令和3年)の祝日(「海の日」「スポーツの日」「山の日」)を移動することが決まりました(法律的には今日12/28が施行日)。Googleカレンダーのようにオンラインですぐに変更できるものは最新版に対応しているようですが、紙のカレンダーには反映されていないので注意が必要です。

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チラシはこちらにあります。


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移動した祝日は3つ、年間稼働日数は変更なし

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「海の日」  7/19(月)→7/22(木)

「スポーツの日」  10/11(月)→7/23(金)

「山の日」 8/11(水)→8/8(日)(翌8/9が振替休日)

 3つの休日は移動するだけなので、週休2日を考慮しても年間の稼働日数に変更はありません。

 

《豆知識》

 令和2年(2020年)以降、「体育の日」の名称は「スポーツの日」に改められました。オリンピックに関わらず「体育の日」はもう戻ってきません。

 

法律からみた今回の改正の経緯

国民の祝日に関する法律

 祝日が休日になるということは「国民の祝日に関する法律」第3条第1項に定められています。「国民の祝日に関する法律」は全3条の短い法律なので、全文を掲載してみます。

第一条 自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。

第二条 「国民の祝日」を次のように定める。

元日 1月1日 年のはじめを祝う。
成人の日 1月の第2月曜日 おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
建国記念の日   政令で定める日(※)   建国をしのび、国を愛する心を養う。
天皇誕生日 2月23日 天皇の誕生日を祝う。
春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。
昭和の日 4月29日 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。
憲法記念日 5月3日 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。
みどりの日 5月4日 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
こどもの日 5月5日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。
海の日 7月の第3月曜日 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。
山の日 8月11日 山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。
敬老の日 9月の第3月曜日 多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。
秋分の日 秋分日 祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。
スポーツの日 10月の第2月曜日 スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う。
文化の日 11月3日 自由と平和を愛し、文化をすすめる。
勤労感謝の日 11月23日 勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。

第三条 「国民の祝日」は、休日とする
2 「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。
3 その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。

 

 建国記念の日となる日を定める政令 

 国民の祝日に関する法律第2条に規定する建国記念の日は、2月11日とする。

 

平成32年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律

 令和2年12月4日の官報に法律第68号として「平成32年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律をここに公布する。」と掲載されています。

 第1条では「平成32年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法(平成27年法律第33号)の一部を次のように改正する。」となっており、まず法律の名称(題名)を「令和3年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法」に改正しています。

 そして第32条に次の一項を加えるとしており、ここが今回のポイントになる場所となります。

2 令和3年の国民の祝日に関する祝日法の規定の適用については、祝日法第2条海の日の項中「7月の第3月曜日」とあるのは「7月22日」と、同条山の日の項中「8月11日」とあるのは「8月8日」と、同条スポーツの日の項中「10月の第2月曜日」とあるのは「7月23日」とする。

 新旧対照表にするとこのような感じになっています。

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 では、この法律はいつから施行するのでしょうか。

 施行日は附則に記載されています。

附則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して3月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

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平成32年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令

 次に施行日を決める政令です。

 令和2年12月24日の官報に「平成32年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律の施行期日を定める政令をここに公布する。」と掲載されています。

 内容は、

「内閣は、平成32年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律(令和2年法律第68号)附則第1項の規定に基づき、この政令を制定する。
 平成32年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律の施行期日は、令和2年12月28日とする。」としています。

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官庁報告

 そして施行日となった今日(令和2年12月28日)の官報には、国民へのお知らせ(官庁報告)という形で祝日の移動内容が掲載されています。

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 なお、官庁報告に「国立天文台」が入っているのは、祝日に「春分日」を春分の日に、「秋分日」を秋分の日にしているためと思われます。もっとも、今回の移動には関係ありませんが。

 

厚生労働省のモデル就業規則を見て思うこと

 ところで、この祝日法を見ていつも思い出すのがモデル就業規則。

 厚生労働省のモデル就業規則第20条(休日)では、「休日は、次のとおりとする。」として、第2号で「国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日)」となっています。この部分は11月に公表された新しいバージョンでも変更はありませんでした。

 また、パートタイム労働者就業規則の規定例では第9条第2号で「国民の祝日(振替休日を含む。)及び国民の休日(5月4日)」 となっています。

 

国民の祝日に関する法律

第三条 「国民の祝日」は、休日とする
2 「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。
3 その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。

 

 5月4日は法第2条で「祝日」(みどりの日)ですから、「国民の休日(5月4日)」は既に論外。また、「国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日)」も次のケースでは対応できません。

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 休日は日曜日(5/3)の翌日(5/4)ではなく3日後の5/6ですよね。第2項で「その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする」としているからです。

 また、第3項に該当する場合にもモデル就業規則の書き方ですと対応できません。

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 まあ、「その他会社が指定する日」とすればいいという屁理屈もあるのでしょうが、やはりきちんとした就業規則にするなら「国民の祝日に関する法律 第3条各項に定める休日」とするべきでしょう。

 

 

 

 

 

 

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