平均賃金の計算

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ポイント

 労働基準法で1日当たりの賃金額を計算する必要が生じたときには「平均賃金」の算式により計算します。

 

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 平均賃金はどのように算出しますか。

 

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1 原則の計算式

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 2 例外 原則の計算式と比較して高い方を採用(最低保障)

 (1) 賃金が日給、時間給、出来高払給の場合

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 (2) 賃金の一部が月給、週給等の定額制の場合

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  なお、日々雇い入れられる者については稼動にムラがあり、また、通常は日によって就業する事業場を異にして賃金額も変動することが多いので、一般常用労働者の平均賃金と同一に取り扱うことは適当でありません。よって、厚生労働大臣が事業又は職業別に定める金額を平均賃金とすることされています。

 

 

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 原則の計算式の場合、必ず「総暦日数」を使うのですか。

 

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 以下に該当する場合は、平均賃金が不当に低くなることが想定されます。その弊害を防止するため、その期間は控除することとされています(その期間中の賃金も分子(賃金総額)から控除します)。(労基法12③)

 

  • 業務上負傷し又は疾病にかかり療養のために休業した期間
  • 産前産後の女性が休業した期間
  • 使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間
  • 育児又は介護のため休業した期間
  • 試みの使用期間

 また、個別行政通達で以下の場合も「総暦日数」「賃金総額」から控除することとしています。

  • 組合専従期間中の日数(昭和25.5.19基収621号)
  • 非専従組合員が労働協約に基づいて組合用務に従事した期間中の日数(昭和26.8.18基収3783号)
  • 争議行為のための休業期間中の日数(昭和29.3.31基収4240号)
  • 法定外の育児休業期間中の日数(H3.12.20基発712号)。

 

 

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 通勤災害の療養のため休業した期間は、「業務上の傷病の療養のために休業した期間」と同様に控除するのですか。

 

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 「業務上の傷病の療養のために休業した期間」とは認められないので休業期間を控除することはできません。

 

 

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 平均賃金の算定期間中に数時間労働した後に「使用者の責に帰すべき事由」によって一部休業した日についてはどのように計算しますか。

 

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 一部休業日は、その日の労働に対して支払われた賃金が平均賃金の100分の60を超えるか否かにかかわらず、その日を「休業日」として、その日及びその日の賃金を全額控除する。(S25基収2397号)

 

 

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 試みの使用期間中に算定事由が発生した場合はどのように算定するのですか。

 

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 この場合は平均賃金が不当に低くなるわけではありませんので、その期間中の日数及び賃金を用いて平均賃金を算定します。(労基則3)

 

 

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 雇入れの日に算定事由が発生した場合はどのように算定するのですか。

 

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 都道府県労働局長が定めるところとします。(労基則4)

 都道府県労働局長が算定し得ないと認めた場合は、厚生労働省労働基準局長が定めるところによることとされています。(平成12年労告120号)

 また、この他に私傷病の期間や上記の平均賃金が不当に低くなることを防止するため控除する期間が算定事由発生日以前3か月以上にわたる場合も算定結果がゼロになってしまうため、同様に都道府県労働局長等が定めるところとします。

 

 

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 どのような場合に平均賃金を使いますか。また、「算定すべき事由の発生した日」はいつになりますか。

 

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 以下の通りです。

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 算定事由発生日「以前」3か月間には事由の発生した日も含まれるのですか。

 

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 文言上は算定すべき事由の発生した日も入ると解釈することができます。

 しかし、通常は発生当日には労務の提供が完全になされず賃金も全部支払われない場合が多く、これを3か月間に入れることにより、かえって平均賃金が実態にあわないこととなるので、事由の発生した日の前日から遡る3か月間であって、事由の発生した日は含まれないものとしてています。

 

 

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 当社では賃金締切日を基本給は毎月「月末」、時間外手当は毎月「20日」としています。6月25日に算定事由が発生したときはどのように平均賃金を算定しますか。

 

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 賃金ごとに賃金締切日が異なる場合の平均賃金は、それぞれ各賃金ごとにその直前の賃金締切日をもって算定します。(昭和26.1227年基収5926号)。

 事例の場合、平均賃金の起算に用いる直前の賃金締切日は、基本給は5月31日、時間外手当は6月20日となり、この日から遡った3か月が平均賃金の算定期間となります。

 

 

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 当社では従業員に6か月の通勤定期代を支払っています。この金額は賃金総額に含まれますか。

 

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 通勤手当は賃金なので、3か月相当分を含めて賃金総額を計算します。(昭和25.1.18基収130号、昭和33.2.13基発90号)

 

 

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 年俸制で毎月払い部分と賞与部分を合計してあらかじめ年俸額が確定している場合、賃金総額はどのように計算したらよいですか。

 

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 この場合は、賞与部分を含めた年俸額の12分の1を1か月の賃金として平均賃金を算定します。 (平成12.3.8基収78号)

 

 

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 1日の平均賃金の算定に当たり、端数をどのように処理しますか。

 

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 銭未満の端数を生じた場合は切捨てとして、各種補償等においては端数切捨て後の金額に所定日数を乗じてその総額を算出します。(昭和22.11.5基発232号)

 

 

 

 

 

 

 

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