モデル就業規則(第3条) 規則の遵守
会社のルールを決める際、従業員は何を遵守しなければならないのでしょうか。
(規則の遵守) 第3条 会社は、この規則に定める労働条件により、労働者に就業させる義務を負う。また、労働者は、この規則を遵守しなければならない。 |
検討すべき事項
会社の義務を就業規則に明記する必要があるか
労働基準法第2条第2項では次の通り定められています。
「労働者及び使用者は、労働協約、就業規則及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。」
法で求められているのは「会社」も「労働者」も諸規則の遵守であり、義務の履行です。会社だけが義務の履行を求められて、労働者は遵守だけを求められるものではありません。
本来、就業規則は会社が従業員に守ってもらいたいことを明記するものであり、会社が守らなければならないことは法律の定めを用いればいいはずです。ですから、ここでは主語を「従業員は」としました。
また、就業規則以外の規程も遵守しなければならないことを明記しました。
修正後 就業規則(案)
以上の点を踏まえて、以下のように修正しました。
(従業員の遵守義務) 第3条 従業員は、本規則及びその他の諸規程を遵守し、誠実にその義務を履行しなければならない。 |