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モデル就業規則(第20条) 休日

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モデル就業規則(第20条) 休日

 休日も絶対的必要記載事項(労働時間関係)のひとつになります。

 

(休日)

第20条 休日は、次のとおりとする。

 ① 土曜日及び日曜日

 ② 国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日)

 ③ 年末年始(12月●●日~1月●●日)

 ④ 夏季休日(●●月●●日~●●月●●日)

 ⑤ その他会社が指定する日

2 業務の都合により会社が必要と認める場合は、あらかじめ前項の休日を他の日と振り替えることがある。

 

検討すべき事項

「国民の祝日(日曜日と重なったときは翌日)」では不完全

 この表現、法律をきちんと勉強した人が見ればかなり乱暴と思われるのではないでしょうか。

 モデル就業規則とともに厚生労働省が公表している「パートタイム労働者就業規則」には以下のように定められています。

(休日)
第9条 休日は、次のとおりとする。
 ① 日曜日及び土曜日
 ② 国民の祝日(振替休日を含む。)及び国民の休日(5月4日)
 ③ 年末年始(12月●●日より、1月●●日まで)
 ④ その他会社が指定する日

 

「国民の祝日」は「国民の祝日に関する法律」に定められており、

憲法記念日 五月三日 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。
みどりの日 五月四日 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
こどもの日 五月五日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。

となっています。

 

 また、同法では以下の通り定められています。

第3条 「国民の祝日」は、休日とする。
2 「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。
3 その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。

 

 つまり、5月3日が日曜日の場合は(翌日ではなく)5月6日水曜日が休日になりますし、5月4日は国民の祝日なので、どちらの就業規則も正確性に欠けるということになります。

 

年末年始や夏季の休日は「その他会社が指定する日」とすればよい

  就業規則は原則として労働基準監督署に届出が義務付けられている文書です。その内容に変更が生じれば、当然、変更の届出が必要です。

 例えば夏季休日を8月13日から8月15日までとしていた場合、この時期を有給休暇の計画的付与の対象とすることはできません。休日として必要であれば、会社の裁量によって休日に指定すればよいのですから、就業規則に何でも記載すればよいというものではありません。

 

法定休日は就業規則できちんと決める

 モデル就業規則には 法定休日が定められていません。では、土曜日に休日出勤をした労働者には何%(25%?35%?)の割増賃金を支払わなければならないのでしょう。日曜日に休日出勤した労働者とは割増率が変わるのでしょうか。

 法定休日が明確に定められていないと、万が一、未払残業代に関する紛争が発生した時に会社側が不利な立場になる可能性が大きくなります。

 

休日の振替(事前)、代休(事後)も就業規則上で明確に示すことが必要

 休日の振替とは、業務等の都合により事前に休日と定められた日を労働日とし、その代わりに他の労働日を休日とすることである。

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 休日の振替を行う場合には、以下の要件を満たしていないといけません。

  1. 就業規則等において、休日の振替ができる旨の規定を設けること。
  2. 休日を振り替える前にあらかじめ振り替えるべき日を特定すること。
  3. 4週間を通じ4日以上の休日が確保されていること。

 行政通達では、業務等の都合によりあらかじめ休日と定められた日を労働日とし、その代わりに他の労働日を休日とするいわゆる休日の振替を行う場合には、就業規則等においてできる限り、休日振替の具体的事由と振り替えるべき日を規定することが望ましいとしています。

 また、振り替えるべき日については、振り替えられた日以降できる限り近接している日が望ましいとしています。

 

 一方、代休とは、「休日の振替」の規定に基づきあらかじめ休日と特定の労働日とを振り替える措置をとらず、休日労働を行った後にその代償としてその後の特定の労働日の労働義務を免除することをいいます。

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 モデル就業規則には代休の項目がありませんが、割増賃金の計算をするためには必要な事項になりますので、明確に就業規則でルールを作っておくことが必要です。

 

 なお、代休は従業員の権利ではなく会社が「与える」「命じる」ものです。代休取得日は従業員の希望を尊重することが大事ですが、従業員がいつまでも代休を消化しないと割増賃金の問題も発生するので、就業規則では一定時間を超えて休日に労働した場合は、会社が代休を与えるかどうかの判断を行うとする記載にしています。

 

 代休の場合は、労働した休日についてそれが法定休日であれば休日労働の割増賃金(35%)を支払う必要がありますが、
休日振替の場合には、本来休日であった日が労働日となるので、その日に労働したとしても休日労働の割増賃金を支払う必要はありません。

 

修正後 就業規則(案)

  以上の点を踏まえて、以下のように修正しました。

(休日)

第20条 休日は、次のとおりとする。

① 土曜日及び日曜
国民の祝日に関する法律第3条各項に定める休日
③ その他会社が指定する日

2 毎週の休日のうち、労働のない最後の日又は全ての休日を労働した場合の最後の労働をした日を法定休日とし、その他の日は法定外休日とする。

3 1週間の起算日は月曜日とする。

 

(休日の振替)

第20条の2 業務の都合などによりやむを得ない事由がある場合、会社は前条に定める休日の前日までに他の日と振り替えることができる。

2 前項に定める休日の振替を行う場合は、原則として同一週内の日を指定するものとする。

3 第1項により振り替えた休日は無給とする。

4 正当な理由なく、従業員が休日の振替により勤務すべき日に勤務をしないときは欠勤として扱う。

 

(代休)

第20条の3 前条の休日の振替の手続きによらず休日に8時間以上労働した場合、会社は原則として1週間以内に代休を与えることができる。

2 前項に定める代休の日は無給とする。ただし、休日労働が生じているときは、法定外休日の場合は割増部分(0.25)の額を、法定休日の場合は割増部分(0.35)の額を支払う。

 

 

 

 

 

 

 

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